クリス・スッコ近作展

Taipei

2023.05.06 - 06.17

INTRODUCTION

ホワイトストーンギャラリー台北は『クリス・スッコ近作展』を開催します。台北での2回目の個展となる今展では、「ホワイト・ペインティング」と「スティックペインティング」の2シリーズを含む、2022年から2023年にかけて制作された新作を展示いたします。

クリス・スッコは2010年より、描くという行為そのものと物質としての絵の具を画面に反映させたホワイト・ペインティングシリーズの制作を開始した。絵の具を手作業で重ねること、そして絵画が元来有している彫刻的な次元が、複数のメディアを操るスッコを惹きつけた。絵画に芸術を実践する場としての可能性を見い出した作家は、独自の技法を開発。それはスプレー塗料を薄く塗った後に、上から白い絵具を厚く塗る、という方法だった。急速で緻密な筆致で埋められていくキャンバスに漂う緊張感。白という絶対的な色を使うことで、作家は他の色の影響を意図的に抑えながらも、色彩豊かな下地は鮮やかで大胆な“彫刻”を支えるための繊細な背景へと変化していく。

CHRIS SUCCO

抽象画の叙情性を喚起させるスッコの画業は、素材、構成、線を探求し、融合させることで、抽象画の歴史を曖昧にしつつ、敬意を表している。

デュッセルドルフ美術館館長 グレゴー・ヤンセン

本展出品作の《Shadows》(2023年)と《Heavy Liquid》(2022年)は、スッコの卓越したテクニックを示すものである。作家はスプレーで描いたキャンバスの定位置を別のキャンバス上に作ることで、力強いコラージュ絵画を生み出す。透明で繊細なテクスチャーで縁取られたキャンバスの断片と、埋め込まれた純白のキャンバス。対照的なメディウムが織りなすコントラストに喜びを見出す作家の嗜好性が示されてもいる。

本展出品作の《Shadows》(2023年)と《Heavy Liquid》(2022年)は、スッコの卓越したテクニックを示すものである。作家はスプレーで描いたキャンバスの定位置を別のキャンバス上に作ることで、力強いコラージュ絵画を生み出す。透明で繊細なテクスチャーで縁取られたキャンバスの断片と、埋め込まれた純白のキャンバス。対照的なメディウムが織りなすコントラストに喜びを見出す作家の嗜好性が示されてもいる。

スティックペインティングシリーズでは、キャンバス上に多数の線、ストローク、渦巻き、模様が、オイルスティックを用いて、巧みに力強く描かれている。まるで考古学者が古代の遺物を発掘するように、作家は手を使って、次から次へと層からイメージを剥ぎ取り、布のようなテクスチャーと、絡み合う表面を作り上げる。この大規模なシリーズは、多様なスタイルやメディアに移行しながらも、単一色による一貫性を提示している。抽象表現主義の精神に基づいて作家から生み出される急速なストロークと身振り手振りの曲線は、絵具とキャンバスの無限の可能性を謳歌する。

Blau [Edge of Midnight]

2022
Oil and lacquer on linen, framed
152.0 × 122.0 cm

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Blau [Edge of Midnight]

2022
Oil and lacquer on linen, framed
152.0 × 122.0 cm

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Blau [Edge of Midnight]

ABOUT

クリス・スッコ近作展
2023.05.06 - 06.17

台北

1F, No.1, Jihu Rd., Neihu Dist., Taipei City, 114, Taiwan (R.O.C)
Tel: +886 2 8751 1185
Fax: +886 2 8751 1175
Opening Hours: 11:00 - 19:00
Closed: 日曜、月曜、祝祭日
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