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MADARA MANJI, 金理有が下瀬美術館で展示:『周辺・開発・状況 — 現代美術の事情と地勢 —』

2025.04.30
Art News

下瀬美術館

2025年4月、下瀬美術館では初の現代美術展として「周辺・開発・状況 — 現代美術の事情と地勢 —」展が開催される。

本展は、2024年に同館が建築分野の国際賞「ベルサイユ賞」を受賞したことを記念した特別企画であり、国内外のアーティスト9組による作品が展示される。

中国、インドネシア、韓国、ミャンマー、シンガポールなど、東アジアにルーツを持つアーティストが参加する国際展として、日本からは遠藤薫、⾦理有、久⽊⽥⼤地、鈴⽊操、MADARA MANJI、韓国からオミョウ・チョウ(Omyo Cho)、中国からジェン・テンイ(鄭天依)、インドネシアからムハマド・ゲルリ(MuhamadGerly) 、ミャンマーからソー・ユ・ノウェ(Soe Yu Nwe) が参加する。

MADARA MANJIと金理有は、本展に参加する作家の中でも日本を拠点に活動しており、金属や土といった素材に対する深い探究心を持ちながら、技法や表現の更新を試みてきた。

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Uncovered Cube #138, 2024

MADARA MANJIは、日本の伝統技法「杢目金(もくめがね)」を現代的に展開し、いくつもの種類の金属を重ね合わせた立体作品で知られる。木目状の模様を浮かび上がらせた立体作品は、金属の質量感とともに、削ぎ落とされたフォルムに強い引力を宿す。空間との関係性を意識したインスタレーションも展開しており、本展では会場の外に「借景」を用いた新作が披露される。

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青紫彩線刻青炎入道2021年

金理有は、縄文土器や古代の造形物を彷彿とさせる陶による造形作品を通して、「一万年後に残る作品」を構想するアーティストである。土という素材の原始的な力を活かしつつ、現代における造形芸術の意義を問う作品群は、日本のみならず、海外の芸術祭や企画展でも高い評価を得てきた。

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下瀬美術館

本展では、建築と自然が溶け合う下瀬美術館という空間を舞台に、それぞれの作家がどのような作品を立ち上げるのか注目される。

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展示会ポスター

展覧会情報

展覧会名:周辺・開発・状況 — 現代美術の事情と地勢 —
会期:2025年4月26日(土)- 7月21日(月・祝)
会場:下瀬美術館
開館時間:9:30 - 17:00(入場は 16:30 まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
観覧料:一般 2000(1800)円/大・高生 1000(800)円/大竹市民 1500円/中学生以下無料 *( )内は20名以上の団体

出展作家:遠藤薫、オミョウ・チョウ、金理有、久木田大地、鄭天依、鈴木操、ソー・ユ・ノウェ、MADARA MANJI、ムハマド・ゲルリ
主催:一般財団法人下瀬美術館/中国新聞社
運営協力:TAV GALLERY/ Living Together Co.
URL:https://simose-museum.jp

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