KAREN SHIOZAWA: Forever
幼少期を過ごしたオランダの風景と記憶を原風景として、独自の技法によって光と影の移ろいを描く塩沢かれん。2016年から2026年までに制作した作品を中心に、これまでの活動を一冊にまとめています。
塩沢の制作プロセスは、絵の具を何層にも重ねて画面を構築することから始まります。画面全体を油絵の具で覆った後、上層を徐々に削り取り、その下にある色を浮かび上がらせることで、まるで暗闇の中で灯りがともされるかのように、鮮やかな色合いが現れます。この層を重ねるプロセスを通じて、彼女は現実の風景をそのまま再現することではなく、記憶によって変容した空間と、そこに漂う雰囲気を留めようと試みています。
これまでの10年という活動の時間の中で、いくつもの風景が生まれ、流れ、また新しい光へと姿を変えていきました。本書は、作品とともに、その背景にある時間や記憶、そして制作を通して見つめてきた作家の世界を辿ることのできる一冊です。
各地で開催した展覧会の記録に加え、2025年の北京個展で行われたロングインタビュー、そして川崎市岡本太郎美術館館長・土方明司先生による評論を収録。
光が移ろうように、記憶や世界の見え方もまた少しずつその姿を変えていく。これまでに描いてきた風景が、ページをめくる人の中で、新しい物語として静かに生まれていくことを願っています。
サイズ:21.0 × 29.7 cm(A4)
ページ数:100ページ
発行日:2026年10月
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