GUTAI DICTIONARY

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舞台を使用する具体美術

具体のユニークな点として、単に作品が独創的であるという事だけではなく、その発表方法も今までになかったものがあった。野外、空、印刷物での発表もあるが、その後の活動に大きく寄与したものに1957年大阪の産経会館で開催された「舞台を使用する舞台美術」の発表会がある。ここで発表された作品群は一過性のもので形には残らないものが殆どであるが、それだけに実験精神に富んだユニークなものが多く、音、動き、光など絵画や彫刻で表現できない作品が多く出品されている。舞台での発表は順番通りの出番に合わせて、各作家がパフォーマンスや動きのある造形を披露していくというものであった。
白髪一雄は自作の衣装で超現代三番叟を踊る。嶋本昭三の作品では、筒が壊されるとその中に入っていた無数のピンポン玉が舞台上にまき散らされ、金山明は巨大なバルーンを膨らませて、それは舞台全体に広がって行った。
田中敦子は電気服、村上三郎はハトロン紙の屏風を叩き破り、吉原治良の「二つの空間」は話し声、懐中電灯の光、騒音などで構成されている。いくつかの作品では当時発売されたばかりのテープレコーダーで嶋本昭三を中心に作成された具体音楽が流されていた。
舞台の最後では元永定正の作品が登場する。それは、箱の中から煙が次々と吐き出されるもので、会場は煙だらけになり終了となる。
第2回目は東京で行われ、この時は吉田稔郎が舞台の上で布でぐるぐる巻きにされ、結婚式を行うなど、さらにユニークなものとなった。

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