GUTAI DICTIONARY

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瓶投げ(嶋本昭三)

嶋本はガラス瓶に絵の具を詰めてこれを床に置いたキャンバスにたたきつけて、作品を描いていく。砕け散ったガラス瓶の中の絵の具は飛び散り、何色もの絵の具の入った瓶を投げつけてしぶきが飛び散るダイナミックな作品が作られる。この制作手法は様々なバリエーションで展開されている。例えば、床に瓶を置き、石を投げて瓶を割る方法。ピッチングマシンのような機械を使って絵の具の入った瓶を投擲するもの。高いところに上がって瓶を落とす。気球やクレーンなどで高所に上がり、そこから瓶を落とす方法。後年には、野外で会場周辺全体に絵の具がまき散らされ環境芸術の様相を示している。このバリエーションで最も有名で衝撃的なものは初期に芦屋の公園で行われた野外展での発表である。嶋本は長さ4メートルの鉄管からアセチレンガスの働きで絵の具を大砲のように発射して10メートル四方のビニールに絵の具が飛び散る巨大な作品を作りだした。

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