アラン・カプローは自身の考え出した芸術分野「ハプニング」を検証すると同時に様々な同傾向の作品をリサーチして一つの本にまとめた。それが「アッサンブラージュ、エンバイロンメンツ、ハプニングス」である。これには世界中の様々な行為を基にした芸術が集められ、その写真が掲載されている。この本には日本のアーティストの草間彌生や靉嘔が掲載されているが、具体はグループとして一つの章を構成している。この本により、美術の世界で初めて具体が大きく評価され、紹介されることとなる。しかしながら、カプローは先駆者としての具体を取り上げてはいるが、欧米中心の美術史感から抜け出すことはできていない。