作家は一人ひとりが元祖でなくてはならない

– 前川強

私が「interstice」(間僚)という馴染みのない言葉を使ったのは、ひとえにそれが人間の感情z間の隔たりを表す「gap」という単語と意を異にするからだ

– スニク・クウォン

この度、ホワイトストーン銀座本館では、前川強(1936 –)とスニク・クウォン(1959 –)による2人展『絵肌は語るーThe Surface Speaks Volumes』を開催いたします。

「ドンゴロス(麻布)」を自らの代名詞とする 前川強は、そのダイナミックな造形力と物質へのあくなき固執で、具体美術協会解散後もタブローの枠組みを拡張しつづける唯一無二の存在感を提示してきた。「ドンゴロスの野卑な質感を発展的に解消させた」、「キャンバスに絵を描くことより、キャンバスの素材そのものの魅力にとりつかれ、手を変え、品を変えて、布と格闘し続けてきた」、と批評家たちは評す。2020年のインタヴューで前川は、自らの制作信条について、「独自のものである」、「真似をしてない」、「亜流ではない」、「文学的なもの、宗教的なものが入っていない」ことを踏まえたうえでの、「あくまでも色と形と物質による純粋抽象表現で発言すること」と定義している。

whose first appearance in 今展が日本初の展示となるスニク・クウォンは、母国韓国はもとよりヨーロッパ、北米・中南米でも高く評価されているヴェテラン・アーティスト。陶芸家としてキャリアをスタートさせたクウォンの抽象絵画では、その豊かで重層的な色相構造のなかに彫刻的な名残をふんだんに残す。「自己の経験が投影された制作プロセスそのもの」のようなレリーフ状の表層は、作者と物質との絶えざる呼応関係の実況である。 “Pile Up & Rub – Interstice”(積・研 – 隙)、”Absence of Ego” (無我)といった彼を代表するシリーズ名は、語り手はあくまで自律する形態と色相であり、そこでは作家自身の思考は物質に埋没し、ときに同化し、研ぎ澄まされた境地へ推移する状況を示している。

東アジアを代表する抽象の巨匠二人による、静かな迫力と圧巻の独創性をご堪能ください。
皆様のご来廊を心よりお待ち申し上げます。

Ginza Gallery

東京都中央区銀座5-1-10
Tel: +81 (0)3 3574 6161
Fax: +81 (0)3 3574 9430
11:00 - 19:00, Sun. 11:00 - 17:00
Closed: Monday
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