コルバートは別人格として “ロブスター” という漫画キャラクターを生み出し、さらに洗練されたポップな審美眼で創作した独自の歴史画で、世界中にファンを生み出している。彼の作品は現代のデジタル文化を積極的に探求し、そして美術史の対話をさらに深めていく。

『Journey to the Lobster Planet - Taipei』でコルバートは、美術史の伝統スタイルをロブスタープラネットのSF世界で発展させる。そこではロブスター族が惑星の将来をめぐって戦いを繰り広げる。コミックで多用される魚眼効果を作品に取り入れることで、臨場感あふれる雰囲気を演出し、生命の核心となる力の緊張を捉えるよう鑑賞者に促す。

コルバートは人類がデジタル中心の時代を形成する上で、テクノロジーが果たす極めて重要な役割に光を当て、そして変容を遂げる風景の中でのアートの強大な影響力を強調する。コルバートはマルチメディア作品を通して、ハイパーポップ言語を開拓し、実体のある現実世界での体験とオンライン・コミュニティをシームレスに融合させる。