Three-dimensional work
立体作品「17.7kg」は、大量のフィギュアによって新たな人物像が作られている。
人の形をした作品の表面は全てフィギュアで覆われているが、身体の中心から半分に切断されその断面からは大量のフィギュアが溶け合う様子が伺える。
インターネットの発達により、様々な人格が一同に集まり容易に巨大な「何者」かになることができる一方、匿名性の強い個人によって創出されたその力は、脆く虚弱であり、ひとたびノイズが生じれば、バラバラに崩れ落ちる可能性をはらんでいる。大量の人格が凝縮された偶像からは、「群衆」と「個」の曖昧で危なげな関係性が垣間見える。