具体美術は物質を偽らない。具体美術に於いては人間精神と物質とが対立したまま、握手している

―吉原治良『具体美術宣言』(1956)

ホワイトストーンギャラリー銀座本館では、前川強個展を開催いたします。
前川強は、世界的評価の高い具体美術協会を代表するアーティストの一人。テート・モダン(ロンドン)、シカゴ美術館といった権威のある著名美術館が近年たて続けに収蔵。現代美術史におけるその重要な立ち位置がうかがえます。

半世紀を経た今も、前川強は「具体」の力強い体現者である。素材への前人未踏のアプローチを見せる作者、その作者に服従することなく力強く息吹く物質。それらが対等なエネルギーを放出しながらひとつの作品のなかで拮抗、作為を超えた秀逸なデザイン性のもとにし華開く。
前川強といえば、ドンゴロス(麻)。その物質性を自由に羽ばたかせた卓抜な個性は、時代を経るにつれ輝きを増す。

今展では近年の大作のみならず、1980年代の「縫い」のモノトーン作品、貴重な1990年代の立体を含む約50点を展覧、前川芸術を多角的に俯瞰します。