ホワイトストーン・ギャラリー銀座新館では、岡西佑奈個展『青曲 —そして始まりとしての紅畝—』を開催致します。前回の軽井沢ニューアートミュージアムで大成功を収めた個展『青曲』。幼少時より墨と格闘してきた岡西が、アクリル絵の具と邂逅。深遠なるブルーの世界を泳ぐ高雅なシルバーの曲線に活写された「サメ」。その個体数の激減により喚起される環境破壊の深刻さは作家を捉えて離さぬテーマであり、生命の一瞬の煌めきをタブローに封じ込めた世界観で深い余韻を残しました。

今展ではサメの地場である「ブルー」の世界に、原始地球を成すもうひとつの核であるマグマの「紅(あか)」が加わります。私たちを覆う地球のマグマは、そもそも人間の情熱の源泉であるはずだ。地球が奥底から放つ情熱が、大地や海、ひいては人間をはじめ生きとし生けるものを誕生させたのだから —『青曲』に次ぐシリーズ、『紅畝』が生まれた瞬間です。サメの優雅な翻りがシルバーの曲線ならば、一筋のマグマの閃光にふさわしいのはゴールドのエネルギー。それは生命の鼓動、或いは太陽の照射のように鮮烈な紅地を貫き、神秘的な力強さで圧倒します。

青と赤、海と大地、宇宙とエネルギー。人間の喜怒哀楽と生命を司る、地球の調和とその非凡なる実在に敬意をこめ、作家のインスピレーションは止むことがありません。岡西佑奈の筆が到達した新境地にぜひお立合い下さいますよう、ここにご案内申し上げます。