「MASS」には密集、塊と言う意味がある。
小さな要因がいくつも重なり、その集積が一個体として形成され、それがまた集まり更に大きな概念が作られて行く。
様々な経験や感情、記録が積み重なり一人の人間が形作られ、その一人一人が関わり合い、我々の世界は作り上げられている。

路傍の石も、広大な宇宙も、どちらも同じ「一部の集合体」。
例えば、小さな粒子が集まり砂粒となり、その砂粒が集まり砂漠が出来ている。
全ては大きな概念の一部であり、一部が大きな概念を形成している。

私達一人一人のなかにも、複雑でアンバランスな集合体がある。
その私達が更に関わり混ざり合い、世界が出来ている。

その是非を本展『MASS』でご覧頂ければ幸いです。

―MADARA MANJI

この度ホワイトストーンギャラリー銀座新館では、日本の伝統技法「木目金」を現代アートに昇華し表現する作家・MADARA MANJIの個展『MASS』を開催いたします。

MADARA MANJIの作品は多種多様な素材の混合で出来ている。主に金属素材が叩き混ぜられた、今にも倒れそうな危ういバランスのうえに成り立つ立体作品は、現代社会のなかでもがき続ける人間そのものを体現しているかのようだ。

作品が内包する多種多様な素材は相互に干渉し合い、そこには反発と共感が発生する。その双方の均衡が絶妙に保持されたまま、異種は異種として内在し合うことにより独自のビジュアルが形成される。多種の要因の集積である一個体がさらに密集することで、より大きな塊と化してゆくのである。

20点以上の新作が密集することにより大きな塊と化す本展覧会、ぜひご体感頂きますようご案内申し上げます。