ホワイトストーン・ギャラリー銀座本館では、この度中国人アーティスト、ファン・ユーシンの個展『The Lake of Barking Infants』を開催致します。今展は日本における作家初の個展となります。

北京に生まれたファン・ユーシンは、2000年に中央美術学校を卒業(壁画専攻)。ユーシンの作品はある種の理想的な造形美の基準に達しているのみならず、絵肌の奥底から自然に発光しているかのような魅力をもっています。そのキャリアの初期には、水、渦巻、森林、鉱物、結晶、建築などがユーシンの得意とするモチーフでした。彼のスタイルはこれらのモチーフを自然体に描くわけでも、それらのリアルな形状を完全に否定する訳でもなく、むしろ物体が与える印象の再構築を試みている感があります。ファン・ユーシンがカンヴァスに載せる色彩は、観る者を無心の状態へいざないます。印象派後期の点描画法と異なる点は、ユーシンは観る者の目が濃厚な色彩と調和してゆくのをただ受け身で待つのではなく、色を重ねることで幾度となく彩度を調整し、最終的な充足地点へと至らしめます。持続的にこのプロセスを繰り返すことで、エネルギー喚起を強化するのです。絵画が継続的な成長はもとより、新鮮な生命と自己充足を勝ち得るのはこのプロセスを通してなのです。

強度ある色彩と構図のなかに潜むエネルギーの横溢をぜひご体感くださいますよう、ご案内申し上げます。