この度、ホワイトストーン・ギャラリー軽井沢3では軽井沢在住の日本画家・柴田長俊の個展を開催いたします。
岩絵具でウルトラマリン、群青として知られる天然石のラピスラズリ、アジュライトを多用した、瑠璃色に耀(かがよ)う神秘的な風景画で知られる柴田長俊。山・満月・太陽・裸木・水がメインに描かれる絵肌には、禅寺の枯山水のような趣きがあります。
柴田は世界中を旅し様々な生態の生死に触れたことから、祈りを捧げる対象としての山に傾注するようになります。そこでは人物や一人称である「私」の存在は霧消し、何億年もあり続けている月と空と山だけの調和の世界が広がるのです。山岳信仰の対象である山々、その頂に静かに鎮座する満月が瑠璃色の空に大胆に落とし込まれる構図は、各々が絶妙なバランスで拮抗しつつも見事に融合しています。

天然石の粉砕から自ら手掛けた岩絵具を惜しみなく用いる柴田の作品は、地球が発する力強いエネルギーそのものです。

今展では日本画作品のほか、コラージュ作品も併せて展覧いたします。故郷・新潟の佐渡をテーマにしたシリーズや、同じく新潟県出身である僧侶・良寛へのオマージュとなる作品もご鑑賞いただけます。旅先で集めた古書や自身の生家である呉服店の反物見本、箔などをアクセント的に散りばめ、天然の顔料で彩色し、自然な色相を醸し出すことに成功しています。
皆さまのご来廊を心よりお待ち申し上げております。