ホワイトストーン・ギャラリー香港は、国際的な著名アーティストであるフロレンティン・ホフマン(1977年オランダ出身)のアジア初のギャラリー個展『プレイ・アラウンド・ザ・ワールド』(世界が遊び場)を開催致します。『ラバー・ダック』(2007年)や『ヒポポタムス』(2014年)といった都市空間を利用した大規模なインスタレーションで知られるホフマンですが、今展がアジアの画廊における初の作品発表となります。「線」にインスパイアされたドローイング・シリーズ『ライン』、これまでパブリックアートとして発表してきた作品から作家が厳選し、セラミック彫刻として蘇らせた『プレイ・アラウンド・ザ・ワールド』といった新シリーズの初披露の場となります。こうした新たな体系の制作活動により、ホフマンは寸尺と遠近法のアイディアをさらに推し進める一方で、作品の姿形と素材から純粋なる美を発見したと言います。

ホフマンの国際的なプロジェクトである『ラバー・ダック』や『ファット・モンキー』をギャラリー・スペースへ持ち込むことが、『プレイ・アラウンド・ザ・ワールド』シリーズの中核をなすアイディアです。もとは世界の特定の場所のために制作された作品を彫刻化することにより、それらの「場」のもつ要素がギャラリー・スペース内に持ち込まれ、影響しあい、観覧者とのあいだに相互作用をはぐくみます。この縮小化・彫刻化にあたり、素材としてセラミックを用いたことにホフマンは強いこだわりがあり、オリジナル作品のもつ清廉さや純粋さを、上品な光沢で表出してくれるためだと言います。アジア初のギャラリー個展という事実はまた、セラミックがアジアの重要な文化遺産のひとつであることを想起させます。

加えて、最近の『ライン』シリーズからの新作も展覧致します。これらのドローイングはシンプルな線によって構成され、ホフマンの美学の重要な一端を担っています。形式と姿形の本質と美を開拓するため、作家は動物を象ったミニマリスティックな作品を制作しました。主題として、ホフマンは敢えて絶滅危惧種の動物たちを選びとり、実在よりも大きなサイズとすることで自然が被る損害を強調しています。彫刻が描き出す線は、実空間における比喩的な姿形だけではなく、外在的・内在的に広がる空間にそれらを分断します。実空間に複数の可能性を残すことで、ホフマンは観覧者に各々の想像力でそれを満たし共鳴する余地を与えるのです。