1961年福岡県生まれ。情報化社会のなかで加速する不寛容な社会の傾向を憂い、「個を回復し個に目覚める聖地」を作ることが制作の原動力であり、かつ世の中における作品の必然性だと土佐は考える。土佐によって生み出される小宇宙(箱庭)には、「わび・さび」などの日本古来の美意識が微小物質として配置され、そこに振動や気圧、メディア変換などの外圧が加えられることによって物質は様変わりしてゆく。物質に投影されるのは自分自身であり、物質=自己が変遷していく様子に、自己の根幹を形成するノスタルジックな感覚が刺激される。このように、ときに禅的と評される土佐の作品は、自己の解放でありながら同時に周辺環境、世界の解放も志向する。1999年東京大学大学院工学系研究科博士号取得。マサチューセッツ工科大学高等視覚研究所フェローアーティスト(2002-2004)。京都大学学術情報メディアセンター特定教授(2005-2010)、同大学情報環境機構教授(2011-2018)、同大学総合生存学館特定教授(2018-)を歴任。国内外での受賞歴多数。また、茂山一平(狂言)、未生流笹岡家元・笹岡隆甫(いけばな)、近藤等則(トランぺッター)などとのジャンルを超えたコラボレーションも高く評価されている。2016年文化庁文化交流使。著書に『カルチュラル・コンピューティング—文化・無意識・ソフトウェアの創造力』(2009、NTT出版)、『TOSA RIMPA』(2015、淡交社)など。

受賞・展示歴:
ロレアル賞大賞(1997)、アルス・エレクトロニカ・インタラクティブ アート部門入賞(2000)、ユネスコ・デジタル文化遺産コンペ第2位入賞(2004)、麗水万博メインストリートにおける巨大展示に万博委員会より表彰(2012)、シンガポールでのプロジェクション・マッピング『Sound of Ikebana』にグッドデザイン賞(2014)、ほか

New Video Japan招待出品(ニューヨーク近代美術館MoMA, 1986)、ビデオアート『An Expression』がMoMAへコレクション収蔵(2011)、『An Expression』がMoMA Media Lounge にて常設展示(2012-13)、『Sound of Ikebana』個展(アート・サイエンス・ミュージアム、シンガポール、2013)、プロジェクション・マッピング『土佐琳派:21世紀の風神雷神伝説』(琳派400年京都府事業、茂山一平・未生流笹岡家元とのコラボレーション、京都国立博物館、2015)、タイムズ・スクエアMidnight Project『4月のアーティスト』選出(ニューヨーク、2017)、ほか

Selected Artworks

  • Moon Flower

  • Space Flower

  • Genesis Green